■■開始しました。さらに、当行を含む地方銀行7行で「自動車産業支援の高度化に向けた覚書」を締結し、大変革期を迎える自動車関連産業の課題解決に向けた取り組みを強化しました。 個人部門では、相続手続きを専門に取り扱う「相続受付センター」を事務集中センター内に開設したほか、当行ホームページから相続手続きをお申し出いただけるWeb受付も開始し、来店不要でお手続きいただける体制を整備しました。加えて、パソコンやスマートフォンで画面を共有して、デジタルブランチ専門スタッフが資産運用などのご相談にお応えする「〈やまぎん〉オンライン相談」や、店頭での待ち時間なしでお手続き・ご相談いただける「〈やまぎん〉来店予約サービス」を全店舗に導入しました。「〈やまぎん〉ネットバンク」については、パソコン版でのみご提供していた各種機能をスマートフォン版にも追加したほか、Bank Payを利用した手数料無料の小口送金サービス「ことら送金サービス」の取り扱いを開始しました。また、高齢化社会への対応という観点から、成年後見制度をご利用のお客さまの資産を守る、「〈やまぎん〉後見制度支援預金」の取り扱いを開始しました。 DXへの取り組みについては、2022年11月に「DXで目指す姿」と「DXで生み出すValue」を公表してDX戦略を推進してきました。当期においても、デジタル技術の活用による利便性の高いサービスの提供に努めるとともに、新設したデータマーケティングセンターを中心に、AIプラットフォーム「DataRobot」を活用して行内外データの高度分析を図るなど、多様化するお客さまのニーズにお応えする新たなビジネスの創造などを目指す取り組みを強化しました。 当行は、本年4月より第21次長期経営計画「Pro-Act」(2024年度〜2026年度)をスタートさせました。本長計は、2030年に向けた長期ビジョン「お客さまの価値を共に創造し、地域ポテンシャルを最大化する金融・産業参画型ハイブリッドカンパニー」の実現に向けたフェーズ2と位置づけております。前長計で挑戦した変革を踏まえつつ、組織としての専門性(Pro)をさらに高めるとともに、役職員一人一人が積極的に行動(Act)することで企業価値の向上を実現してまいります。 名称である「Pro-Act」(プロアクト)には、2つの思いを込めております。まずは、「Proact」を一つの単語で捉えた「先を見越した行動」という意味であります。20年以上にわたり続いてきたゼロ金利・マイナス金利環境から、金利のある世界への移行が現実味を帯びてきたことを踏まえ、先を見越した行動、前向きな行動により、銀行本来のコアビジネスを強化するという意志を示しております。また、「Pro」には前進やプロフェッショナル、「Act」には行動や振る舞いという意味があることから、もう一つは、長期ビジョンの実現に向けて、職員一人一人が専門性を高めグループ一丸となって前進し、お客さまの価値をともに創造し、当行の企業価値を向上させるという思いを表しました。 近年の社会情勢は、国際紛争等に起因するインフレの進行や地球温暖化が原因と見られる異常気象の多発、人権やジェンダー平等に対する考え方の定着など、サステナビリティの重要性が高まる中で大きな転換期を迎えています。地域金融機関を取り巻く環境をみても、人口減少に伴う経済規模の縮小やデジタル社会の進展に伴う他業種との競争など、さまざまな脅威が継続している状況にあります。当行が地盤とする山形銀行の目指す方向VISION長期ビジョンに掲げるビジネスモデルと実現する価値新長期経営計画 第21次長期経営計画「Pro-Act」の位置づけと重点戦略
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