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プロジェクトストーリー
STAGE01
株式会社 フューチャーインク
ABOUT PROJECT
- 2018.11
- (株)フューチャーインクへ出資
- 2019.01
- 当行・(株)フューチャーインク・介護系ソフトウエア企業の3社で商品開発会議を実施
- 2019.07
- 試作機完成。医療・介護現場での実証実験開始
- 2020.01
- 当行・介護系ソフトウエア企業により県内企業に向けて試験販売を開始
- 2020.04
- 介護系ソフトウエア企業にて正式商品として取扱開始
TRYパートナーズ(株)を設立し、同商品の販売を開始 - 2020/夏
- (株)フューチャーインクとTRYパートナーズ(株)が販売開拓支援のコンサル契約を締結し
医療・介護の企業(エンドユーザー)へ紹介支援
SIDE CLIENT
株式会社
フューチャーインク
代表取締役社長
田中 康裕さん
印刷で電子回路を描く
先端技術から生まれた製品
当社は山形大学の有機エレクトロニクス研究センター時任研究室の技術を世の中に発信するために起業したベンチャー企業です。山形大学は有機・印刷エレクトロニクスにおいて国内でも有数の研究施設を備え、優秀なスタッフが揃う指折りの大学です。同研究室では印刷エレクトロニクスに必要な材料と印刷方法、印刷してできるデバイスの製作を一研究室内ですべて手掛けています。特に印刷で電子回路を描く「銀ナノ粒子インク」の研究においては最先端の技術を誇っています。私たちはその「印刷でつくるデバイス」の技術を応用し、介護系ソフトウエア企業と「介護向けベッドセンサー」という製品を誕生させました。
製品を世に届けるために
次なるステップを見据えて
「介護向けベッドセンサー」は、「ベッドに寝ている人のバイタルをモニターする」という機能を有しています。ベッドに横たわるだけでバイタルデータを取得・蓄積できるため、寝ている人の体調変化にいち早く気づくことができます。さらにこのセンサーを活用すれば、患者のバイタルをナースステーションで一元管理できるため、人的負担を減らすことも可能になります。しかし、実際にユーザーへ届けるにあたり、私たちは販路も持たなければ販売のノウハウもない。そこで、事業としてのステップアップを目指し、起業時に出資をいただいたご縁もあって、山形銀行に相談をしました。
SIDE YAMAGIN
山形銀行
営業企画部 山形成長戦略推進室
村岡 雅希
ニーズの見込めるモノを
消費者へ届ける道筋をつくる
私の所属する「山形成長戦略推進室」は、山形県の産業・雇用創出することを目的とする部署で、私の担当分野として産学連携による技術活用を目指す「大学発シーズ起業」を促進しています。(株)フューチャーインクはすでに確実にニーズの見込める製品を持っていましたから、当行としては「これをいかにして消費者へ届けるか」という道筋を立てることがミッションでした。そこでまずはプロモーションの一貫として「医療・介護EXPO」への出展を睨んだ商品開発へと動きました。
SIDE CLIENT
やまぎんの持つ「バリュー」に抱く
大きな信頼と期待
この製品は介護の現場での使用を目指したものですが、この技術を横展開することで、より多様なシーンで活用できると考えています。例えば赤ちゃんのバイタルをモニターする等、シーンに応じてさまざまな可能性が秘められています。実際に病院の先生方にも関心いただき、動きはじめた案件もあります。
当社のようなベンチャー企業はどうしても“看板”が弱いため、セールスで苦労をすることが多くあります。しかし、山形銀行はこれまでに築いてきた取引企業との信頼関係および多種多様なネットワークによる大きなバリューを持っています。「山形成長戦略推進室」は、山形の産業を興すという目的のもと次の一手を見据えた提案をもらえるので、大変信頼を寄せています。
SIDE YAMAGIN
製品が生み出す価値が
ひいてはやまぎんの価値になる
本案件は産学官金による産業創出のなかで、特に当行グループの関与が具体的になった取り組みのひとつでした。
起業において最も難しいのは「売上を上げる」ことです。当行はこれまで、さまざまなビジネスマッチングを行ってきましたが、単なる販路開拓にとどまらず、一緒になって紹介先に商品をセールスし、売上をつくっていく取り組みが必要です。現在はその「さらに一歩」にあたる部分を、当行が100%出資する地域商社「TRYパートナーズ(株)」へと引き継ぎ、支援を継続しています。
本商品の販売が拡大することで、当行、ひいては当行グループにおいても大きな価値が得られるはずです。今後も商品改良や新商品開発のタームで、引き続きお手伝いをしていきます。