特集|つなぐ、やまがたのみらい

「人」とつなぐ、やまがたのみらい

本店リニューアルプロジェクト

銀行の枠を越えた街づくりを
新本店から仕掛ける山形の未来づくり

単なるビルの建て替えではない、「自然と人が集まり、コミュニケーションが生まれる場所」を目指した本店リニューアルプロジェクト。前例のない業務に挑んだ3人の行員が、その道のりとプロジェクトへの想いを語ります。

保科 宇邦

人事総務部(総務担当部長兼務)
【プロジェクト参加時期:2025年4月】

プロジェクトマネージャーとして全体を統括。秘書室時代からの知見を活かし、佳境を迎えた建設工事のトラブル対応や別途工事の仕様選定、運用ルール策定を主導。近隣商店街とのパイプ役や竣工式の主担当も務めた。

長岡 啓介

経営企画部
【プロジェクト参加時期:2022年4月】

プロジェクトリーダーとしてプロジェクトマネージャーを補佐。業務管理や資料チェックのほか、他行視察や協力会社ヒアリングを重ねて「今までの銀行にないワークプレイス」を企画。地域にぎわい創出に向け県内35市町村へ直接出向いて誘致も進めた。

仁藤 達也

人事総務部 総務G
【プロジェクト参加時期:2022年4月】

選任者として本店ビル建築業務全般に従事。設計や入札、ペーパーレス化推進、運用方法の検討など多岐にわたる実務を担う。若手ながらプロジェクトチームやワーキンググループを運営し、経営層や施工業者との折衝・調整を行った。

コミュニケーションが生まれる街へ。 新本店に込めた山形銀行の地域への想い

「山形銀行は、地域とどう向き合うべきなのか」。本店リニューアルプロジェクトが進む中、役員から投げかけられたこの問いが、プロジェクトの真のゴールを再定義するヒントとなった。デザインコンセプトである「にぎわいを纏(まと)う」。これを体現する施設の建設は順調に進んでいたが、それによって山形県にどのような価値をもたらすべきか改めて見つめ直す必要があった。プロジェクトマネージャーの保科は、当時をこう振り返る。

「役員との議論の末にたどり着いた答えは、たとえ銀行に用事がなくても、どんな理由でもいいからこの山形の中心部に人が集まり、街が活気づく一助になれば成功であるということでした。人が集まり、そこから生まれるコミュニケーションで地域を盛り上げる。これこそが、山形銀行として目指すべき地域との向き合い方だと考えたんです」

新本店プロジェクトは、単なる建て替え工事ではない。山形県を代表する金融機関として、地域の未来に寄与する挑戦でもある。工事が進み、その外観が姿を現すにつれ、地域住民の皆さまやお客さまからの期待は日々高まっていった。

自ら答えをつくるという難問を楽しむ。 コミュニケーションのハブを創る挑戦

前例のない業務に挑む中で、私たちが目指すべきゴールは「山形銀行だからこそできる地域貢献」を体現することだった。人が集い、空間や時間を楽しんでもらうためには、従来の銀行の常識にとらわれない新しい発想が必要だ。長岡は仁藤とともに基礎設計の段階から設計会社や施工会社と綿密な打ち合わせを重ね、自ら他行や他業種のオフィスを視察し、アイデアの種を探し続けた。

「他行の本店はもちろん、他業種のオフィスもいくつか見学させていただきました。その中で強く感じたのは、オフィス設計における発想の多様さです。特に銀行業以外の視点には目を見張るものがあり、非常に多くのヒントをいただきました」

そう語る長岡とともにプロジェクトを牽引した仁藤は、当時の心境をこう重ねる。

「山形銀行として誰も経験したことのない業務でしたが、私自身、このようなチャレンジングな仕事に強く惹かれていたので、楽しみながら進めることができました。コンセプトの根底にある『人が集まる場所にしたい』という想いを軸に、あらゆる世代の方に親しんでもらい、山形の良き思い出になるような施設にしたい。そんな視点から、長岡さんや会社に対して積極的にアイデアや意見を提案していきました」

山形銀行の本店リニューアルプロジェクトは、メンバーたちの探求心とアイディア、そして数多の挑戦のもと進められた。新本店が街のコミュニケーションのハブとなり、にぎわいを纏う豊かな街の未来をかたちづくる壮大なプロジェクトに、メンバーは没頭していく。

全行員の声をカタチに。コンセプトを貫き、 成功へ導いたチームの絆

この本店リニューアルプロジェクトにおいて、プロジェクトメンバーが全体を牽引したことは言うまでもない。しかし、忘れてはならないのは、これが銀行全体を挙げた一大プロジェクトであったということ。特に自分たちの執務環境の整備にあたっては、多くのワーキンググループが組成され、プロジェクトの中核メンバーとは異なる視点から数多くのアイデアが寄せられた。長岡は当時をこう振り返る。

「特に参考になったのは、女性行員たちの声です。執務フロアのレイアウトはもちろん、更衣室やレストルームの快適性を向上させる具体的な意見が多く集まりました。すべてを反映できたわけではありませんが、働く環境のクオリティを大幅に高めることができたと自負しています」

また、併設する商業施設の検討においても、ワーキンググループでの議論が活かされた。仁藤はそのプロセスをこう補足する。

「カフェや物販店など、さまざまな業態の誘致案が上がりました。最終的には、コンセプトとの親和性や実現可能性を慎重に検討し、コンビニエンスストアや洋菓子店といったテナントの入居が決定しました。多様な意見をいかに当初のコンセプトと融合させるか。その調整には多くの労力を費やしましたが、それこそが銀行に新しい活気をもたらす鍵だと信じていました」

そんな二人に対し、プロジェクトマネージャーの保科は当時をこう労う。

「長岡さんと仁藤さんは、プロジェクト本体の業務に加え、ワーキンググループの取りまとめという重責を担ってくれました。多くの人が関わる以上、時には厳しい意見と向き合うこともありましたが、二人は勇気を持って進んでくれました。新しい挑戦には、どうしても心理的な抵抗が生まれるものです。しかし、『今は抵抗があっても、いずれそれが快適な日常に変わる』。私たちはそう信じ、決して軸をブレさせないことだけを誓い合っていました」

誰もが主役になれる場所。 挑戦を支え合う仲間と描く最高の未来

プロジェクトの完遂を経て、3名のメンバーは山形銀行で働くことの意義を再確認し、未来の仲間たちへメッセージを寄せた。はじめに仁藤が、自身の変について振り返る。

「会社だけでなく、山形県の未来にまで影響を与えるプロジェクトに携われたことは、私にとって大きな財産です。山形銀行は、行員の挑戦を心から応援してくれる会社だと実感しています。新本店での勤務を心から楽しみにしていますし、これから入行してくる方々にも誇りを持っていただける環境をつくれたと自負しています」

続いて、長岡が銀行員としてのやりがいを語った。

「通常業務では得られない、企画の立案から実現までを担うという貴重な経験をさせていただきました。もちろん、簡単なことばかりではありません。しかし、お客さまや地域のために努力を重ねていれば、必ず成長のチャンスが巡ってくるのがこの会社の面白さです。山形の未来のために熱い想いをもった方と、次なるプロジェクトに挑めることを楽しみにしています」

最後は、プロジェクトマネージャーの保科が、銀行の未来と求職者への想いを力強く結ぶ。

「山形には確かな意義を持って地域を支える魅力的な企業が数多くあります。それは本店リニューアルのような大型プロジェクトも、日々の小さな仕事も同じこと。一つひとつを積み重ねることが、確かな成功体験へとつながります。そして何より、私たちの挑戦の傍らには、いつも支え合える仲間がいます。今回のプロジェクトが前に進めたのも、多くの仲間の存在があったからです。今の時代、どこにいても全国の最先端の知見に触れることは十分に可能です。『山形だからできない』ことなど何一つありません。山形銀行が、皆さんにとって『いちばん働きたい』と思える場所であれたなら、これほど嬉しいことはありません。ぜひ、一緒に山形を盛り上げていきましょう」

常に前を向き、進化を続ける山形銀行だからこそ成し得た新本店プロジェクト。そこには数多のアイデアと挑戦、そして地域と人々への深い愛情があふれていた。